Sさん 2022年10月15日
葬儀部に入社したSさん美容系の資格を持つ彼女が何故葬儀屋に?とは思っていた。
職務上接点はない、だがイベントで数日一緒に仕事をした。美容系=接客の仕事をしているから、そのクールな雰囲気とは異なりお客さんとの間合いにするっと入り込める。若手といっても20代は過ぎてるから相応経験もあるだろう。
ただ葬儀屋ってのはイマイチ腑に落ちない。美容系の仕事もブラックが多いしそれでいて賃金もそんなに高くはないから葬儀屋、というよりこの会社の募集要項で流れたかな、葬儀屋求人エージェント使ってだから葬儀屋が基本線ではあったろう。
そんな彼女が今日で辞めた。
ひと月前には聞いて知っていた。別に驚きもない、葬儀屋といっても葬儀件数はアップダウンが激しく暇なときは暇でやることもないし墓石売ってこい的なこともあった。試用期間を過ぎて1~2ヵ月は居たが、やることない会社でなんのスキルもつかない、エージェントを使っての入社だが別の仕事させられるなら辞めるよな。人の使い方が粗雑というか最悪。試用期間過ぎても居たのは頑張った、ただ無駄な職歴付いただけと思うけどな。
最後の日の今日、俺はだいたい定時できっちり上がるが駐車場に居て挨拶をしてくれた。
良い子だよな、もし俺が手ぇ回らないソーシャル系(SNSが意味をなさない事業だが)や広告をやるってんなら俺につけてくれてもよかった。美容系、アーティストなら技術は後から付けられる、アートの才能だけあればね。
技術者なのに何で葬儀屋なんかに入ったの?と聞いたが答えはうやむやだった。人それぞれ、事情はある。ましてやこの会社に入ってくる人の多くは落ちこぼれだ言い方悪いが。
俺もライフワークバランスから居るが、大きくみればそこに拘る時点で落ちこぼれだ。単純に俺のスキルを求めてくるオファーはこの年齢でも多い。有難いことだが、これは全て今まで仕事には正面切って向かい合ってやってきたから、それで得た経験・スキル・成果だ。才能はない、だから一度覚えたら忘れない。
Sさん見習ってポン辞めは今日時点でできないが、たぶん微妙に合わなくて断った初夏のオファー3件より合うものが届くだろう。多分その機は近い。